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フランス料理のマナーと歴史

フランス料理の歴史を振り返りながらマナーや料理をご紹介

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ナイフとフォークを使用する習慣

欧米の国々では、一般的に食事をするとき、ナイフとフォークを使用しますが、フランス料理のナイフとフォークときたら、数がたくさんありすぎて、どれをどのお料理に使ったら良いのか、チンプンカンプンだというかたも多いでしょう。
基本的に、お料理が運ばれてくるたびに、外側から使ってゆくと覚えておくと少しは気がラクになるかと思います。
ところで、このように、一人がナイフとフォークをひとつずつ持って食事をするという習慣は、いったいいつ頃から始まったのでしょう。
オードブルに始まり、メイン、デザートまで一皿ずつサービスされる方式をロシア式サービスと呼ぶのでしたね。
このロシア式サービスが定着したのは、18世紀に入ってからの事なのですが、それより以前は出されるべき全てのお料理が一度に食卓に並べられて、大きな魚や肉の塊は、食卓に置かれている調理用ナイフを使って切り分けていたようです。
それが、やがてそれぞれに自分専用のナイフを持って食卓に着くようになったわけです。
とくに男性のかたは、自分専用のナイフで隣の席の女性に切り取ってあげるのが、イイ男の証とされていたのです。
しかしまだ、この頃には、切り分けたものを手で食べていました。
ソースやスープなどの液体は、パンをちぎって浸して食べていたようですね。
手が汚れた場合には、ナプキンやテーブルクロスで拭うというのが普通でした。
このような形で食事を進めていましたから、当時のフランス料理のマナーとしてもっとも大切なことは、とにかく手を清潔にするということであったのです。
ロシア式サービスになってからは、各自でナイフとフォークが必要になりました。
そして一人でナイフとフォークをいくつも使うような形式になってから、手の清潔よりも、ほかの部分にマナーの重きが置かれるようになりました。
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