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フランス料理のマナーと歴史

フランス料理の歴史を振り返りながらマナーや料理をご紹介

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フランス料理の歴史(4)

日本の懐石料理を取り入れたフランス料理が「ヌーベル・キュイジーヌ」と呼ばれて世界中に広まり話題となりました。
今回は、その後のフランス料理がどうなったかのお話ですね。
西暦でいいますと1980年代に入ってからの事となります。
この年代になるとまたもや、新しいタイプのフランス料理が出現してきます。
もちろん、この時にもオーギュスト・エスコフィエの精神を受け継ぎながら、アラン・デュカス、ジョエル・ロブション、ピエール・ガニェール、ベルナール・パコー、ベルナール・ロワゾーらのシェフが「キュイジーヌ・モデルヌ」と呼ばれるさらに新しいフランス料理を創造しました。
キュイジーヌ・モデルヌとは、日本語に訳せば現代的なお料理という意味になります。
ヌーベル・キュイジーヌの後、新しいものと古いものの良い部分を同時に取り入れようとした料理のあり方とでも言えば良いでしょうか。
クラシックな技法のもとに成り立つ、現代感覚の料理のことを言います。
このような料理法の発達に伴い、マナーや食器類などもだんだんと洗練されてきました。
味の良し悪しを批評する職業まで生まれましたし、19世紀の前半には、本来、政治家であるブリア・サヴァランが「美味礼讃」を著しまして、美食学と美食文学の伝統を確立したりもしました。
そして、現在に至りますが、「ミシュランガイド」や「ゴー・ミヨ」など、レストランの格付けを行うガイドブックが発行されるようになりましたね。
ざっとではありますが、フランス料理にはこのような歴史があり、現在に至っています。
何も知らないでフランス料理を食するのと、ちょっとした歴史を知った上で食するのとでは、味わいにも違いが出るかもしれませんよ。
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フランス料理の根底にあるもの

各国のお料理には、そのお料理が作られるに至った根底にある風習のようなものがあります。
もちろん、その国の気候や風土、国内で手に入る素材などによっても、その風習は変わってくるでしょう。
輸出入が盛んになったのはごくごく最近のことであって、一世紀も前のこととなると、ほとんどの国が自給自足であったのですから。
例えば、日本のお料理であるならば、もともと肉食よりも魚や野菜が多く、他の国ではあまり食べられないイカやタコなども普通に食べるようになりました。
海に囲まれていて海産物が豊富だからでしょう。
お味噌やお醤油などのように大豆を発酵させる文化も根付きましたね。
欧米のように乳製品を発酵させる文化ではなかったのです。
さらには、油をあまり使わずに、煮たり蒸したりする調理法が発達してきました。
このような感じで、フランス料理にもその根底となった独特の考え方がありました。
たとえば、今もフランス人が大好きなチーズなど乳製品の発達がありましたし、フォアグラを食べる習慣もできました。
フランスといえばワインも有名ですが、ブドウという果実を発酵させて飲むという文化が作られました。
さらに動物の肉を熟成させるという考え方も出来ましたし、ハーブや香辛料をたっぷり使用することで、薬用にも効果があり、臭みを取るという方法も見出しました。
実際のところ、これらは古代ローマ時代から行われていたことですから、最初にイタリアからフランス料理の基礎が伝わってきたときに、すでにこれらの方法も一緒に伝わってきたのかもしれませんね。
何十世紀も前からの風習などによって各国のお料理がどのような物になってゆくのかが決まってくるのだと思います。

ナイフとフォークを使用する習慣

欧米の国々では、一般的に食事をするとき、ナイフとフォークを使用しますが、フランス料理のナイフとフォークときたら、数がたくさんありすぎて、どれをどのお料理に使ったら良いのか、チンプンカンプンだというかたも多いでしょう。
基本的に、お料理が運ばれてくるたびに、外側から使ってゆくと覚えておくと少しは気がラクになるかと思います。
ところで、このように、一人がナイフとフォークをひとつずつ持って食事をするという習慣は、いったいいつ頃から始まったのでしょう。
オードブルに始まり、メイン、デザートまで一皿ずつサービスされる方式をロシア式サービスと呼ぶのでしたね。
このロシア式サービスが定着したのは、18世紀に入ってからの事なのですが、それより以前は出されるべき全てのお料理が一度に食卓に並べられて、大きな魚や肉の塊は、食卓に置かれている調理用ナイフを使って切り分けていたようです。
それが、やがてそれぞれに自分専用のナイフを持って食卓に着くようになったわけです。
とくに男性のかたは、自分専用のナイフで隣の席の女性に切り取ってあげるのが、イイ男の証とされていたのです。
しかしまだ、この頃には、切り分けたものを手で食べていました。
ソースやスープなどの液体は、パンをちぎって浸して食べていたようですね。
手が汚れた場合には、ナプキンやテーブルクロスで拭うというのが普通でした。
このような形で食事を進めていましたから、当時のフランス料理のマナーとしてもっとも大切なことは、とにかく手を清潔にするということであったのです。
ロシア式サービスになってからは、各自でナイフとフォークが必要になりました。
そして一人でナイフとフォークをいくつも使うような形式になってから、手の清潔よりも、ほかの部分にマナーの重きが置かれるようになりました。

フランス料理のマナー(チーズ)

フランス料理には、チーズがつきものですね。
チーズ好きのかたには、もしかするとメイン料理よりも楽しみかもしれません。
ところで、チーズはメインディッシュのあとに運ばれてきますが、これはメインディッシュのひとつとして捉えたほうが良いのでしょうか。
それとも、そのあとに控えているデザートの一種として捉えるべきでしょうか。
チーズは、デザートの一種として捉えて下さい。
チーズもパンと同じように、サービスのかたがいくつかの種類を持って席まできてくれますから、その中でお好きな物を選びます。
この場合には、いくつ選んでも大丈夫です。
また、見た目だけではどれが美味しいのかまったくわからないという場合には、遠慮なく聞いてください。
その際には、自分の好みのチーズを伝えると良いでしょう。
濃厚な味わいのチーズが良いですとか、あっさりした感じのチーズが良いなどですね。
もしも、その時点ですでにお腹がいっぱいで食べられそうにないという場合には、断っても支障ありません。
ですが、フランス料理を食べる際には、普段の生活では、なかなか食べることの出来ないようなチーズをいただくことが出来ますから、あまりチーズを食べる習慣のないかたも、ぜひ食べてみて欲しいと思います。
また、チーズは、とてもワインに合う食べ物ですので、ワインと一緒にいただいてみてください。
チーズ自体は、パンか、添えてあるクラッカーにのせて食べて下さい。
そのままフォークで刺して食べるのは間違いですから、気を付けて下さいね。

フランス料理のマナーについて

ちょっと高級なレストランに出かけて、フランス料理を食べてみたいと思うかたは多いでしょう。
親しいかたのお誕生日や、クリスマス、バレンタインデーにホワイトデー、結婚記念日などなどフランス料理を食べるにふさわしいイベントは数多くあります。
とくにイベントなどなくても、仕事や家事を頑張った自分へのご褒美としてでも良いでしょうし、ただ美味しい物が食べたくなった・・・という理由だって良いですよね。
ですが、高級なだけならまだしも、お料理を食べるために細かいマナーが色々と必要だということになると、どうも足が遠のいてしまいますよね。
何かのきっかけで一度でもフランス料理を体験したことがあるかたでしたら、それほど引っ込み思案にはならないと思いますが、未だかつて一度も体験したことがないかたにとって、マナーは大きな壁だと思います。
マナーがわからずにどうやって食べて良いのか分からなかったり、自分がマナー違反をしているのではないかとドキドキしながら食べるのでは、せっかくの美味しいお料理も台無しになってしまいますね。
こればかりは、経験を積まなければどうにもしようがありません。
極端な話、フランス料理であろうとも、ファミリーレストランで食事をする時のような気軽さで食事が出来るようになるためには、経験を積むしかないのです。
それには、マナーを心得ている友人と最初に出かけるのが最適です。
または、都市によってはマナー講座のようなものもあります。
そのようなチャンスも無いのであれば、自分でマナーを勉強して、いくらかでもカジュアルなフランス料理店へ出かけ、実践してみるしかないでしょう。
これからしばらくの間、マナーについての記事を書いていこうと思います。
今一度、勉強してしっかりとマナーを覚え、フランス料理店へ気軽に出かけられる人物になってみませんか。

フランス料理のマナー(入店時)

今回からしばらくの間、フランス料理のマナーについてお話しようと思います。
マナーだけがネックになって、フランス料理店へ入ることを躊躇っているかたがたが本当に多いからです。
最初から全てを完璧にする必要はありませんから、覚えられる部分から覚えていってください。
今回はまず、入店時のマナーから始めようと思います。
フランス料理店に入る場合、多くは男性と女性のカップルで入りますよね。
その場合、お店のドアを開けるのは男性の役目ということをまず覚えておいてください。
もしくは、お店のかたが開けてくれるのを待ちましょう。
欧米では「レディーファースト」といって、なんでも女性を優先させてあげるという習慣がありますが、テーブルマナーであっても、やはりレディーファーストは守らなくてはならないのです。
フランス料理店に入る場合、先に予約を入れていると思いますが、その確認をする場合にも男性がしなくてはなりません。
たとえば、「私は、予約しました○○です・・・」というような感じでですね。
そうすると、お店のかたが席まで案内してくれますから、それについていけば良いのです。
もちろん、女性はお店のかたと並んで歩いていってください。
フランス料理店でもかなりカジュアルなお店では、席への案内が無い場合もあります。
そのような場合には、男性が女性を席までエスコートしてあげればよいのです。
日本ではレディーファーストが浸透していないので、つい女性を優先するのを忘れてしまいがちでしょうが、この習慣は国際社会ではごく当然のマナーとなっていますので、ぜひあなたの習慣にしていただきたいですね。

フランス料理のマナー(着席時)

本日は、フランス料理店での着席時のマナーについてお話しようと思います。
まず、レストランのテーブル席というのは、その日におもてなしを受けるゲストが座るための「上席」という席が存在するということを覚えておいてください。
そして、その上席というのはレストランの出入り口から見た場合に、より遠い席ということになります。
その上席には、おもてなしを受けるほうが座るのです。
おもてなしをするほうが座ってはいけません。
レストランの作りによっては、どちらが出入り口より遠い席なのかちょっと区別がつきにくい場合もあるでしょう。
そのような場合には、レストランの支配人がテーブルのそばまで行き、最初に椅子を引いた席が上席になるということを覚えておくと良いですね。
上席には、やはりレディーファーストで女性が座ってください。
女性がちゃんと席に腰を下ろす前に男性が座ってしまうのは、かなり失礼な行為ととられますので気を付けて下さいね。
着席時ですが、椅子の左側から行ってください。
退席の場合も同じで、つねに左から・・・ということを忘れないでください。
フランス料理店で食事をしようというのであれば、このような部分も、れっきとしたテーブルマナーのひとつですので、しっかりと覚えておきたいものです。
着席したら足を組んで座るのもやめましょう。
よほどテーブルクロスが長い場合でない限り、テーブルの下の脚部分は周りから丸見えだということを忘れずに、足元にも気を配ってくださいね。

フランス料理のマナー(手荷物)

フランス料理店に入り、席につくところのマナーまでお話しましたね。
そこまでのところは、しっかりと頭に入りましたか。
本日は、そのあとの部分・・・つまり、席に着いたあと、手荷物をどうするのか、というところからお話してゆきましょう。
細かいことですが、手荷物は目立つ部分でもあるので覚えておくべきです。
男性は手荷物など持たないかたも多いですが、女性はほとんどの場合、ハンドバッグなどを持っていますよね。
パーティーバッグくらい小さな物であれば、膝の上に置いておいてもかまいませんが、ある程度の大きさがあるバッグを膝の上に抱えたままでは、リラックスして食事をすることが出来ません。
さて、どこに置くのがマナーとして正しいと思いますか。
ちょっと考えてみて下さい。
フランス料理に限った事ではないと思いますが、お料理のサービスは座っている人間の左側から行われるのが普通です。
ということであれば、自分が座っている左側にバッグや荷物を置くとサービスの邪魔になってしまいますよね。
ですから、右側の床の上に置くのが正しいマナーと覚えて下さい。
フランス料理を食べる特別な日ということで、高価で大切なバッグを持参してきていると思いますが、間違ってもテーブルの上などに置かないようにしてください。
フランス料理店では、床もきれいに拭いているでしょうから、そんなに心配なさらずに右側の床上に置くようにしてくださいね。
さて、いよいよ次回からは食事に関するマナーに入っていこうと思いますので、お楽しみに。

フランス料理のマナー(ナプキンの使い方1)

今回から、いよいよ食事のマナーの説明に入っていこうと思います。
食事といいましても、まずはナプキンを膝の上に広げるところからですね。
ナプキンはフランス料理でなくても使用しますから、他のお料理の時にもマナーにそって出来るように、しっかりと覚えましょう。
膝の上に広げる場合、ナプキンの3分の1~半分位の部分を折り曲げるのが一般的なテーブルマナーです。
その際、ナプキンの折り目は手前・・・つまり自分側に向けるようにしてください。
そのほうが、実際に口元などを拭いたりする場合に使いやすいです。
白くてきれいなナプキンで口周りを拭くことを躊躇してしまい、自分のバッグからティッシュなどを取り出して口を拭うかたがいらっしゃいますが、これは、テーブルマナーから言いますと、失礼な行為にあたってしまいますので気を付けてくださいね。
ナプキンは口や手を拭くための物でもあるのですから、遠慮せずに使ってください。
また、食事の最中に、ナプキンが膝からスルリと床に落ちてしまう場合もありますよね。
そんな時には、つい自分で拾ってしまいがちですが、ウェイターを呼んで拾ってもらいましょう。
これは、ナイフやフォークを落とした場合にも同じです。
必ずウェイターを呼んで拾ってもらいます。
こんなことくらいで、わざわざウェイターを呼ぶのは申し訳ないと思ってしまうのも理解できますが、フランス料理店では拾ってもらうことが正しいマナーと言えます。
また、食事中になんらかの理由で席を立つ場合には、テーブルの上ではなく、椅子の座る部分にナプキンを置いて席を離れるようにしてくださいね。

フランス料理の歴史(3)

前回からの続きのお話です。
実はフランス料理は、日本のお料理の影響も受けているというところからでしたね。
実際、その通りなのです。
1970年代に入ってからの事ですが、日本の懐石料理をこれまでのフランス料理に取り入れたのです。
たとえば、決して濃厚ではない軽いソースですとか、新鮮な素材を活かした調理など、それまでとは異なった新しい料理を創造したわけです。
ゴー・ミヨがこの新しいフランス料理を「ヌーベル・キュイジーヌ」と呼んで、それが世界中に広まり話題になりました。
「ヌーベル・キュイジーヌ」・・・聞いたことはございませんか。
日本のエッセンスを取り入れたフランス料理のことですから、ぜひ覚えておきたいですね。
ちなみにゴー・ミヨというのは、人の名前ではありません。
料理評論家のHenri Gault(アンリ・ゴー)とChristian Millau(クリスティアン・ミヨ)によって書かれた、レストランガイドのことを言います。
ミシュランのような物ですね。
フランスで最も強い影響力を持っています。
ミシュランのほうは販売部数で勝っていますが、ゴー・ミヨのほうはお料理の質を純粋に評価することを方針としており、潔癖さにおいては、ミシュランよりも勝っているとの評判があります。
実際、掲載するレストランから掲載料金を貰っていないことが、より信頼性の高いガイドブックであることを証明しているということになりましょう。
フランス料理について詳しくなりたいのであれば、ゴー・ミヨも、是非とも覚えておきたいですね。
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